2021年度の山形県新庄市における活動では、8名の学生が中心となりオンライン形式で新庄東高校と連携しつつ各テーマに基づいた探究を行っています。
前期に取り扱ったテーマは主に①農業におけるユニークなネットワーク②コロナ禍における祭りや地域行事の2つです。
コロナ禍で訪問ができない中、各ゼミ生が新庄市の関係先に連絡を取り、コロナ禍におけるコミュニティや地域行事の現状を探りました。
黒石研究室では以前より交流のある新庄東高校の有志の生徒と主にオンライン形式で地域探究活動を行っています。
前期の交流活動では農業と暮らしについて都市と地方における比較を行いながら勉強しました。特にコロナ禍における農業コミュニティの変化や消費者とのつながりに注目し、農家へのインタビューなどを行いました。
高校生からは後継者不足の問題や有機農法への興味を持ったとの声がありました。
7月3日、酒向・安武・河野の3名で感染対策を万全に行った上で山形県新庄市へ約1年ぶりに訪問しました。今回の訪問では新庄市の有機農業コミュニティの中心的人物である佐藤さん・高橋さんにお会いし、お話を聞かせて頂きました。
佐藤さんは主に遺伝子組み換えでない安全な農作物をつくり、広めていく取り組みを行っています。また、環境に配慮した無農薬、無化学肥料にもこだわった納豆の製造を行っています。今回はその製造過程も見せていただくことができました。畑で収穫された大豆は細かく分別され、徹底した温度と湿度のもとで発酵されていました。
また、出来上がった豆むすめの試食もさせていただき、その強いこだわりを納豆の製造過程からも、味からも感じ取ることができました。
最後に私たちは高橋さんの田んぼに訪れ、実際に稲の育っている様子を見学しました。
高橋さんは化学肥料に対する危機感と無農薬に対する熱い思いを持っており、そこで実際に田んぼを目にすることは、私たちにとって高橋さんのこだわりへの理解をより深めることにつながりました。化学肥料の使われた田んぼと無農薬の田んぼを実際に目で見て比較するといったことは初めてだったので、貴重な体験になりました。
コロナ禍での新庄祭りの開催や、祭りで使用される山車について関心を持ち、上茶屋町若連の代表の神藤さんとメールでやり取りを継続的に行いました。
上茶屋町若連では、新庄祭りの主役となる山車の制作を行っています。
神藤さんから、今年の新庄祭りは、山車行列の時間を短くするなど、規模を縮小して開催されると伺いました。また、直接新庄市に訪問することが難しいため、山車の制作過程を写真で教えていただきました。今後、祭りの開催前に、オンラインでのインタビューを行う予定です。
以前より交流のあるエコロジーガーデンにおけるフリーライブラリー活動を発展させ、駅前のシャッター商店街の活性化に繋げようというアイデアが学生から生まれました。コロナ禍で訪問が難しくなりましたが各学生ができることを模索しています。
新庄東高校生とはオンラインの交流が続いており、現地での調査は実現していませんがその中でも高校生たちが地域の商店街や農業のフィールドワーク調査を行ってくれました。